予想モデルの改良タイミング

lightGBMで予想モデルを作成した後、どのようなタイミングで予想モデルの改良を行えば良いだろうか?例えば競馬予想モデルを作成し、そのモデルの的中率が20%(5回に1回当たる)である場合を考える。そのモデルで使用して4回連続外れた場合、「次は当たりが来る可能性が高いのでは?」と感じることでしょう。このタイミングでモデルを改良してしまって良いのか?について解説します。

「5回に1回当たる」の確率の意味

「5回に1回当たる」というモデルは、確率論に基づいています。つまり、1回の試行ごとに、当たる確率は20%であり、外れる確率は80%です。この場合、各試行は独立しており、前回の結果が次回に影響を与えることはありません。確率論的には、4回連続で外れることも十分にあり得ますし、その後に当たりが来る確率は依然として20%です。
このため、4回連続外した際に、次は当たる確率が高いと考え、モデルの改良のタイミングは避けることは誤りということになります。

「次は当たりが来る確率が高い」という誤解

人間の心理には「ギャンブラーの誤謬」というものがあります。これは、「何度も外れていると、次こそは当たるだろう」という誤った直感に基づく思い込みです。この誤謬は、確率論に反しており、実際には次の試行の確率は変わりません。

モデル改良の適切なタイミングは?

では、適切なモデルの改良タイミングはいつなのか?ですが、重要なのは「改善」とは何かを明確にすることです。もし、4回連続で外れたことが「予測モデル」自体の問題に気づくきっかけであれば、改善するのは理にかなっています。しかし、4回の外れをもとに「次の当たりが来る」という期待をもって改良を先送りするのは間違いです。
予想モデルの改善を行うタイミングには以下のような状況が適切です。

十分なデータが集まった場合

モデルの改良は、十分なデータが集まり、現在のモデルのパフォーマンスが安定してきたときに行うべきです。競馬のような動的な環境では、データの変化や新たなトレンドを捉えるために、定期的にモデルを再トレーニングし、精度をチェックすることが重要です。例えば、ある季節や条件(天候や騎手の変更)でのパフォーマンスを考慮した特徴量を追加することが改善につながります。

予測精度が期待に届かない場合

「5回に1回当たるモデル」の場合、長期的には20%の的中率が期待されますが、短期間であまりにも多く外れるようであれば、モデルの改善を検討する時期です。予測が安定しない場合や、精度が期待を下回る場合、モデルに問題がある可能性があるため、データの再評価や特徴量の見直し、モデルパラメータの調整などを行い、モデルを改良するのが適切です。

モデルの偏り(バイアス)が見つかった場合

もし、モデルの予測が偏っている(特定のタイプのレースで的中しやすい、または特定の特徴量が過剰に重視されている)場合、モデルの改善タイミングとして適切です。例えば、特定の騎手や馬に過剰に依存している場合、その影響を減らすような工夫をすることが求められます。

過学習(オーバーフィッティング)の兆候が見られる場合

LightGBMなどのモデルでは、過学習のリスクが存在します。過学習とは、モデルがトレーニングデータに過剰に適合してしまい、新たなデータや未知のデータに対する予測性能が低下する現象です。テストデータやクロスバリデーションを使用して、モデルの一般化性能をチェックし、過学習の兆候があれば、正則化を強化したり、特徴量の削減を行ったり、モデルを改良する必要があります。

まとめ

過去の結果は次に影響しない
「次は当たる」という感覚は確率論に反するため、4回連続で外れた場合でも次の予測の確率は変わりません。確率論を正しく理解し、モデル改善に活かすべきです。

改善タイミング:
モデルの改善は、予測精度が安定し、十分なデータが集まったタイミングで行うべきです。また、過学習や期待値の低下が見られる場合にも改善が必要です。

投稿者プロフィール

ひよこい
ひよこい
独学でpythonを学び競馬予測しています。これまでの競馬成績は以下の通り。回収率150%を目指します。
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